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ニライカナイの地に思いを馳せて

by くのたん

先日、主人が一人で沖縄へ旅行に行っていた。

その旅行がよほどよかったのか、帰ってきても沖縄音楽を聞いている。

沖縄音楽を聞いているうちに、「ハイサイオジサン」の歌詞が気になり、意味を調べてみた。

歌詞は一見、他愛もないおじさんの会話と言った感じだったのだが、歌詞の由来を知って、複雑な気分になった。

あの歌は、戦争の記憶によって、精神が崩壊してしまった妻を持つ男性に向けた歌だったのだ。

沖縄の音楽は、どことなくのんびりとしたいかにも南国風のサウンドで、あの太陽が降り注ぐ沖縄の風景と良く似合う。

でもあの場所は、今の明るい雰囲気とは似ても似つかない、辛い過去を背負っている。

あの「島唄」も、戦争の歌だ。

歌の冒頭「でいごの花が咲き 風を呼び 嵐が来た」のでいごの花は、沖縄では不吉な花らしく、この花が咲いた咲いた年は悪い事が起こるとされている。

その花が咲き、嵐(アメリカ軍)が来た、と歌っている。

サビの意味は「島唄は、風に乗せて、死者の魂と共に海を渡り、遥か遠い東の海の彼方にある神界 "ニライカナイ" に戻って行きなさい。」という意味になるらしく、リズムのまったり感からは少し違う、鎮魂歌のような歌なのだ。

沖縄というと、青い海、のんびりした人々などのイメージが強いけど、その内側には、壮絶な記憶が眠っている。

眩しい場所ほど、日陰がくっきり映るように、光と闇はいつも、一緒に存在する。

沖縄が明るければ明るいほど、闇もくっきり映して、どんどん強く、胸に迫ってくる。

普段明るい人が、たまに見せる悲しい表情が気になるような感じに似ているかもしれない。

「なんくるないさ」という言葉がある。この言葉は有名な沖縄言葉だけど、一体どれほど泣いて、この言葉が言えるようになったのだろう。

ニライカナイの地に行った人々も、この言葉を覚えているだろうか。

沖縄の音楽を聞きながら、いろいろな思いが湧き出てくる今日この頃である。

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