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生かし、生かされて存在する

by くのたん

有名になることは案外難しくないと思う。

だって「有名になる」だけならポジティブなやり方ではなくてもいいわけだから。

例えば「私は元麻薬の密売やってました、社会の闇を知り尽くしています」というのを本にして売れればドラマ化されたりしてあっという間に有名人になれる可能性がある。

例えば「私は以前大病を患いました。その当時の壮絶な闘病の記録を本にします」でも有名になれるかもしれない。

要するに行動力さえあれば誰でも有名人になれると思う。どんな人の人生にも何らかのドラマがあるし、それをさらけ出せば良い。

有名になることよりも「普通に生きる」ことの方がはるかに難しい。
悪さをするわけでもなく、事件や事故に巻き込まれるわけでもなく、大病をするわけでもない。
有名でもないしやたらお金持ちというわけではないけど生活に困らないぐらいのお金はあって、住まいがあって自分も家族も健康で愛情に溢れていて、とても幸せだ。

そんな生き方が一番難しいし、最も尊い。
有名になった人や大金持ちになった人を見ると妬ましく感じることもあるけど、
おそらくそういう人はそれと同じだけ大きな物を失っている。

結局自分が欲しい、と思うものがほどよくあるという状態が一番心地いいのだろう。

そしてまたそういう人は最もたくさんの存在から守られている、とも言える。
本当に守られている人、愛されている人は大抵名声とは程遠い。
だって守るってことは隠すってことだから。

例えば子供が危険な目に遭いそうなとき、親はおそらく自分の体を盾にして子供を隠すと思う。
守られたり、愛されるということは隠されるということ。隠されれば名声は得られない。

有名になりたいのにどうしてもなれない、という人もいるかもしれない。
でもそれはきっと誰かが強くその人を思っているから。側にいてほしい、遠くに行って欲しくない、と願っている存在がいるから。

有名になれば大勢の人から存在を認識されて、大勢の人から愛されて、それは凄いことだけど大変だと思う。

無名の私から見ると有名な人はとても目立っていて、なんだか凄いなと思う。
でも無名な人間ならではの気楽な感じはなかなか味わえなくなってしまうのかな、とも思う。

有名になることも普通に生きることも、自分だけの力では出来ない。どんな生き方も他者の応援が必要だ。

応援して、応援されて、そうやってつながった結果有名になれるのか、それとも普通の人になれるのかは周囲の存在が自分をどう思っているのかで決まるのかもしれない。



くのたん
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